YONEXさんから新しい情報が飛び込んできた。
これまで多くのファンライドライダーに愛されてきた『CARBONEX』がブラッシュアップされて「CARBONEX SLD」と同じ新しい素材を使って、更に軽量化されてリリースされた。しかもコンポーネントは載せ替え前提のリムブレーキタイプのみ。
生産はもちろん新潟ファクトリー。一本一本ハンドメイドで作られている。
驚くべきはフレーム重量が『590g』!! (フロントフォーク含まず)
2014年に初代CARBONEXが誕生したときも650gとこれまでの常識を大きく覆してこの業界を驚かせたものだったが、今回は『60g』軽量化された590g。ほぼペットボトル1本分になっている。
小柄な方は更に軽量になるが、これは単に軽量化を目的とした結果ではなく、ジオメトリーは初代CARBONEXのまま新素材を使ってブラッシュアップされた結果だ。癖のない素直なハンドリング、路面に吸い付くような重心はライダーに負担を掛けず非常に安心して乗りやすいバイクなのは変わっていない。
同様にフロントフォークも軽量化がされており、フロントフォークだけで『30g』。フレームセットで実に『90g』の軽量化となっている。
では、ブラッシュアップされてどうなったかは比較チャートの様になっている。縦剛性・横剛性ともにシャキッと感が増す結果となった。
数値化されたものではほぼ変わっていない様に見えるが、インプレッションの感じはかなり芯を出した様に感じる。どちらかと言えばCARBONEX HR DISCにかなり近い印象を受ける。それほど新素材とカーボンの重ね方を研究してきているのだろう。
積層構造のカーボンフレームはシートの何枚目にどちら向きのカーボン素材を重ねるとどうなるか!それをラケットやスノーボードで研究し尽くしている会社だから持っているノウハウだろう。
グラフィックも一新され、3色展開になっている。
よりスピード感を感じるデザインという印象だ。
お気づきの人も多いと思うが、これはリムブレーキタイプのフレームであることを再度書き加えておく。
ディスクブレーキがほとんどのこの時期に「なぜリムブレーキタイプ?」と思われるだろう。しかしコンポーネント・ホイールは今のまま使いたいが、これと言って良さげなリムブレーキタイプのフレームが絶滅している・・・。と悲しんでいらっしゃる人にはかなりな朗報だ。
リムブレーキタイプのフレームを探して、重さを我慢してクロモリフレームで「しなり」があるから大丈夫。と自分に暗示をかけても重い自転車は坂道は辛いのは当たり前。平地オンリーしか走らない!と意地を張ってみても、毎回変わらない風景に飽きてしまったり、複数でライドに出れば坂道は付きもの。普段はフラットコースしか走っていないと坂道で置いてきぼり・・・。二度と人と走らないとボヤいてみても自分の視野を狭めてしまうだけ。
何度も説明するが、カーボンと言ってもピンからキリまでグレードは存在する。知識として知らななければならないのは「どんなカーボン素材なのか」「どんな製造技術で作られているか」。一般には見えにくい部分を利用してホームセンターブランドはカーボンぽい安い素材のカーボンで「カーボンの割に安いですよ~」の常とう句で必至で攻勢をかけている。本当のカーボンの特性など味わえることのないカーボンバイク。
見えにくい部分を利用しているのはカーボン素材の中古自転車を販売している所もそうだ。クラッシュなど衝撃の入ったカーボンバイクはいつ破断するか分からない。内部破断や積層構造の剥離など過去に持ち込まれたカーボンバイクで何度も目にしている。こちらから見れば命がけで乗っているようにしか見えない。検品して再販している所は無い。検品にはかなりの金額と時間のコストが掛かるからだ。
YONEXの新素材使用のデカール。CARBONEX SLDに使われている素材をリムブレーキタイプのフレームに投入してきたと捉えてよい。
メカニカル・Di2のどちらも使いやすくなったケーブルルーティングも嬉しい変更点だ。
CARBONEX 04は上記の3色展開。塗装面積が小さくなって、塗装重量も軽減されている。
デリバリー時期は2024年3月~を予定している。
価格は470,000円+(税)の 517,000円
普通に完成車にしても7kgは切れるのは容易に想像できる。
初代CARBONEXの乗り味を気に入っていただいている方も多いが2024年1月16日以降は「CARBONEX 04」の生産になるので、初代CARBONEXのご注文はそれまでにお願いします。