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同じBIKEでもSHOPによって完成度に違いがある理由

今回はあまり皆さんにお見せしていない部分を少しだけ紹介しましょう♪

バラで入庫したバイクの組み立ての一部ですが順を追って見ていただきますね。

 

入庫したフレームはキズが無いか、変形が無いかをチェックします。

BBタップの切り直し作業

一見きれいに見えるボトムブラケットのネジ山ですが、工場で加工されたものは工具の摩耗やフレームの溶接時にBBシェルが微妙に変形したりしていて、実はムラがあったりします。

なので、きちんとネギ山を整えていきます。何故かと言うと、BBのネジ山に均一に締め付けトルクが掛かるようにするためです。この作業を怠ると自転車の一番応力のかかるボトムブラケットにムラが出来てしまい、異音が発生したり緩んだりします。一番良くないのは、クランクのスピンドル(シャフト)が真っ直ぐに入らず綺麗に回転しないのは、大きな抵抗になりロスになりますよね。知らないうちに物凄く損な事になるからですね。

パッと見、きれいなBBシェルの中もタップを切り直してみると この通り。溶接で歪んでいると、タップを回すとムラのある抵抗が感じられます。しかし、この歪みは必ず出ます。製造過程でアルミを溶かして溶接するのですから、相当な高温になります。その影響で歪みが全くない事は考えられませんね。

なので、きちんと最終仕上げ処理しているSHOPはBIKEの事をきちんと理解していると思います。見えない所だからまぁいいや・・・。なんてスルーしたり、仕上げ処理自体知らないSHOPも多くなってきているらしいですね。

写真でも分かります、ビフォーアフターが。

くすみが取れて、ピカっとしてますでしょ。ネジ山が均一になってる証拠です。1台に対して1度だけの作業ですが、下処理するかしないかで、そのBIKEの性能と完成度は大きく変わってきます。(メーカーによっては、タップの切り直しNGのメーカーもあります。指定の工具でネジ山を切削しているからですね。)

最近では、プラモデルを作る感覚で自転車を組んでいる方もたまに聞いたりします。作る楽しみは間違いではありませんが、きちんと組めているかと言うと疑問なところですね。「メーカーとしては保証できませんよ。」と言う理由はこういった所にあるんですよね。

「自己責任でやってるんだからいいじゃないか、けど何かあったらメーカーやSHOPの責任だ。」は、残念ながら矛盾しており通用しないんです。アメリカでは、ユーザーさんが調整ネジ1本動かしただけで、全ての保証が無効になるメーカーもあるそうです。裁判大国ならではですね。

まぁ何が起因して、どうトラブルが発生するか分かりませんし、調整ネジを動かすという事は、正しい位置から正しくない位置に移動させるので、壊れて当然なんですけど。きちんと組まれてないBIKEが多くなっているので、唖然とするようなメンテナンス本やネット情報が溢れているのでご注意くださいませ。

当店では、納車までに60以上のチェック項目を設定していますので、安心・安全にBIKEをご使用していただけます。もし何かあれば、お気軽にご相談ください(^o^)ノ

またの機会に違う項目についてご紹介しますね。チェーンがよいかな?ブレーキがよいかな?